各科目答案戦略
1 憲法
・誘導に忠実に従う。
・適切な人権選択を行う。
・保障・制約を端的に認定し、無理に争点形成しない。
・審査基準定立にあたり、一般論を起点に具体的事案における特殊性に言及する。
・事実を多面的(積極・消極両方面)に評価する。
・目的審査において、的確な比較衡量を行なう。
・手段審査において、当該手段の合理性(関連性)を丁寧に検討する。
2 行政法
・時間配分に気を配る。
・誘導に忠実に従い、問いに正面から答える。
・全ての資料に目を通してから書き出す。
・訴訟選択にあたっては、訴訟物たる処分と被告を具体的に特定する。
・法令の趣旨を丁寧に分析する。
・法、条例、要綱、規則等の法的性質や相互の関係性を短くでも論じる。
・各要素をコンパクトに記述して網羅的に拾う。
3 民法
・できる限りコンパクトで論旨明快な答案にすることを意識する。
・訴訟物の選択は慎重に行う(不当利得等は最終手段。本筋は債務不履行。)
・主張反論の概要は端的に記載する。必要に応じて見出しをつける。
・要件・効果・定義・趣旨等の基本的事項と問題の所在に対する理解を示す。
・損害・因果関係については慎重に検討する。
・結論のすわりのよさを意識して利益衡量を行う。
4 商法
・問いかけを正確に把握する。
・時間配分に気を配る。
・問題点の分析を冷静に行い、三段論法に落とし込む。
・規範定立では法の趣旨に必ず言及する。
・訴訟要件等の論点を含まない事項はできる限り端的にあてはめる。
・利益衡量が問題となる論点は、事実をできるだけ多く拾いあてはめを充実させる。
・適用可能性のある条文の見落としがないかを入念に確認する。
5 民訴
・誘導・問いかけを正確に把握し、正面から解答する。
・題意を読み取る。
・まず原則論から展開する。
・基本的概念・原理は問題解決に必要な範囲で正確に示す。
・三段論法を徹底する。
・制度趣旨・利益衡量を基礎に問題を分析・解決することを心がける。
・要件事実が絡む問題は、それらを的確に示し問題の所在を明確にする。
6 刑法
・それぞれの事実が何らかの意味を持つことを念頭に置き、検討落としに注意して問題文を読む。
・各論においては逐一定義を摘示する。
・論理を肌理細かく積み上げることを意識する。
・問題となる事項と問題とならない事項についてメリハリをつけて論述する。
・複数見解を論じさせる問題については、見解①②の結論となる本質的論拠を端的に指摘した上で、あてはめを簡潔に行う。両見解を踏まえて対立点につき私見をそれに拠る理由とともに述べ、あてはめを丁寧に行う。
・罪数処理を忘れない。
7 刑訴
・時間配分に気を配る。
・答案構成は行わない。
・重要そうな事実は読みながらマークする。
・事実をできる限り多く拾い、あてはめを充実させる。
・事実は逐一法的に評価する。
8 経済法
・実務(公正取引委員会)の見解に依拠する。
・改行は必要最低限に留める(∵紙面上の制約)。
・法条選択は正確に行う。
・要件・定義を漏れなく摘示する。
・徒らに分量を稼がず、事実を的確に評価して説得力のあるあてはめを目指す。